飲酒習慣がない方も肝臓の病気に注意

最近、ニュースや新聞等でNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)という言葉を目にする機会が増えてきました。過剰飲酒や肝炎ウイルスの感染、薬剤の服用などがないにも関わらず健康診断で脂肪肝(肝臓に脂肪が蓄積した状態)と診断された人がNAFLDに該当します。

NAFLDは単純性脂肪肝から脂肪肝炎、肝硬変までを含む広い疾患の概念で、NASHもここに含まれます。多くの患者は無症状ですが、食後の眠気、夕方の倦怠感、肝臓の部位の痛みなどを訴える人もいます。NAFLDはメタボリックシンドロームを肝臓に当てはめたものと考えられ、腹囲や血圧、脂質、血糖のメタボ基準値を満たしている人が多いとされています。

単純性脂肪肝が怖いのは、一部がNASHに移行して、肝硬変や肝がんに繋がりかねたいからです。NASHになると、肝臓の線維が蓄積し、それが高度化すると肝硬変になります。さらに進行すると腹水や黄疸、感染症、食堂動脈瘤などの症候が出現し、肝がんが発生することもあるのです。

NAFLSやNASHの治療の原則は「食事の改善と運動、節酒、規則正しい睡眠」です。生活習慣が改善できない場合は、EPL錠(一般名:ポリエンホスファチジルコリン)という肝臓での脂質代謝改善薬や、肝臓の酸化ストレスの軽減が期待されるウルソ(一般名:ウルソデオキシコール酸)という薬が投与されます。

脂肪間は正常に戻ることもありますが、NASHになると正常に戻すのは困難です。普段から肝臓の状態に気を配る必要があります。


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by doctor_job | 2010-12-21 19:22 | 医療関連のメモ
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